以下は一般的な中古物件売却の流れです。(買主が銀行ローンでご購入する場合は多少の手続きが加わります。)
- 通常は購入申し込みを承諾してから名義変更(登記)の完了まで、買主が現金で購入する場合は約1ヶ月、銀行ローンでの購入の場合は約2ヶ月を要します。
STEP 1 物件の査定(無料)
- 売却する不動産を見せていただきます。
- 適切な販売価格を設定するため、物件の状態を見た上で、近隣や同じ建物の同等物件の売却データや市場動向をもとに売主と相談しながら販売価格を設定します。
STEP 2 専任契約~販売準備
- 売却の仲介をカイナハレ不動産に委託するための専任契約書に署名をいただき(契約書には日本語翻訳文もおつけします。)物件の鍵をお預かりいたします。
- 販売を開始するにあたって、物件(内部・外部)および備品の片付け、廃棄、掃除、補修、修理等の準備を必要に応じて行います。(内容に応じての実費がかかります。)
- 物件紹介用の写真を撮ります。
- 売主から買主への情報開示書を作成します。
STEP 3 販売開始~MLSに物件登録~告知・オープンハウス
- 物件を不動産市場に出します。
- 物件をホノルル不動産協会のMLS(マルチプル・リスティング・システム)のデータベースに登録します。これによりホノルル不動産協会に属するすべての不動産業者がこの物件情報をそれぞれの顧客に紹介できるようになり、それぞれの業者のホームページなどで、インターネットを通じ物件情報が世界中に拡散します。
- オープンハウスが可能な物件は適宜オープンハウスを催し、また、個別の内覧の要望に対応します。
STEP 4 購入オファーが入る~成約~エスクロー開設
- 買主からのオファー(購入契約書)が届きましたら、オファーの内容(購入希望額、支払い方法、名義変更の時期等々)を売主に説明し、適切な提案をいたします。
- オファー内容に満足したら、購入契約書に売主の署名とイニシャルを記入し買主側へ戻して【成約】となります。
- 成約後は名義変更(登記・クローズ)にむかって契約内容にしたがい各項目を履行していきます。(履行内容については購入手順4以降を参照ください。)
- 成約すると不動産エージェントがエスクロー会社に口座開設を要請します。
- エスクロー会社は売主と買主の中間で契約書類・金銭の管理をし、権限(名義)調査や譲渡証書(権利書)の作成、名義変更(登記)などの重要な仕事を中立的な立場で行う第三者機関です。
- 買主と売主の契約上の違いは、買主には契約を破棄出来る条項がありますが、売主は買主が契約内容違反を起こさない限り、契約を破棄することはできないので注意が必要です。
- 最後まで誠意を保ちつつ契約履行に協力してください。
STEP 5 譲渡証書(権利書)への署名~名義変更の完了~入金
- 売主、買主ともに譲渡証書(権利書)および必要書類に署名をします。譲渡証書(権利書)への署名は公証されたもののみが有効となります。
- これらの署名はハワイのエスクロー会社で行うか 、日本の米国大使館や米国領事館、あるいは公証人役場等で公証手続きをすることも可能です。
- これらの書類は名義変更(登記)予定日の3営業日前までにエスクロー会社に届いている必要があります。
- 売主および買主が購入契約書上で同意した全ての条件が満たされると、 買主は登記日の3営業日前までに残金をエスクロー口座に入金します。
- エスクロー会社が、全ての必要書類が揃ったこと、購入資金の入金を確認して、登記所にて名義変更(登記)手続きをし、手続きが完了するとすみやかにエージェントに通知が入ります。
- 買主(またはエージェント)が物件の鍵を受け取り、買主側の購入手続きが完了となります。
- 名義変更(登記)が完了すると、エスクロー会社より売主の指定口座へ、諸掛や不動産業者へのコミッション、当該不動産のローンの残金、税金の源泉徴収分などをのぞいた、買主からの購入資金がすみやかに振り込まれ、売り主側の購入手続きが完了となります。
STEP 6 諸掛、税の源泉徴収、コミッションについて
- 不動産売却によって発生する諸掛は、売却価格の約1%前後で、うちわけは ①エスクロー会社の手数料 ②権限(名義)保険 ③譲渡税 ④弁護士の書類作成料 ⑤シロアリ検査 ⑥コンドミニアム書類 ⑦登記費用 ⑧測量費用(一戸建の場合)などとなります。(掃除・修理・改装や家具の廃棄などの実費は別になります。)
- 税の源泉徴収~外国人は連邦政府に売却価格の10~15%、外国人およびハワイ州外の人はハワイ州税務局に売却価格の5%、合計15~20%を源泉徴収され、エスクロー会社からそれぞれの税務局に納められる仕組みになっています。この源泉徴収はキャピタル・ゲイン税の取り漏れを防ぐための一時預けとして天引きされます。(バブルの頃に不動産売却で儲けた外国人が税金を支払わずに引き上げてしまう問題が続いた結果、制定された決まりです。)
- これらの源泉徴収分は年度末後の確定申告(申告時期は1月1日から4月15日の間)によって、多く支払っていた場合は還付を受けることができます。
- 不動産業者へのコミッション(通常6%)も、エスクロー会社より売主、買主それぞれの不動産業者へ3%ずつ支払われます。
- 売却にあたっては、諸掛約1%、連邦政府・ハワイ州の源泉徴収計10~15%(一時的な徴収)、不動産業者へのコミッション6%の、合計約17~22%が売却価格に対してかかることになります。 (税の源泉徴収分は多く支払った場合は確定申告時に還付があり、少なかった場合は追加で納税することになります。)